いびき/睡眠時無呼吸外来
Sleeping Disorder
熟睡ができず、日中の眠気、集中力の低下を来すだけではなく、それによる交通事故、高血圧、心臓病、糖尿病などの生活習慣病と関連があると話題の睡眠時無呼吸症候群。家族にいびきを指摘されたことのある方、要注意です。当院でご相談ください。
対象疾患 | 睡眠時無呼吸症候群(SAS) | 診療内容 | 当院では、簡易検査及び、忙しく入院ができない方のための外来で行える詳しい検査、外来ポリソノムグラフィー検査を行っております。 詳しくは詳細ページをご確認ください。 |
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いびき/睡眠時無呼吸症候群
<いびきとは>
いびきとは睡眠時の呼吸に伴う雑音のことです。男性の約57%、女性の40%でみられ、年齢を重ねることで有病率があがります。睡眠中は全身の筋肉が緩み、舌を含むのどの周りの筋肉も緩みます。重力により舌が落ち込み、気道がより狭まることで、周囲の組織が振動していびきとなります。
いびきの原因は、鼻炎などの慢性的な鼻閉、下顎や鼻中隔、舌、扁桃肥大の構造的異常、肥満、アルコールなどがあげられます。
いびきは睡眠障害の症状の一部で、日中の眠気、疲労感、不眠、息詰まりによる覚醒、呼吸の中断などを伴い、かつ詳細の検査により睡眠時無呼吸症候群の診断となります。
<睡眠時無呼吸症候群とは>
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは夜間の睡眠中に喉の上気道が狭くなり無呼吸と低呼吸(いびき)を繰り返す疾患です。
日中の眠気や集中力の低下を伴うことがあり、就労や就学への影響を及ぼし、作業効率の低下や居眠り運転事故、労働災害の原因となりうることがあります。
また、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは高血圧や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが健康な方に比べると3〜4倍高くなるとされています。
<睡眠時無呼吸症候群の検査>
当院では睡眠時無呼吸症候群の診断にあたり『簡易型終夜睡眠ポリグラフィー』を行っております。簡易検査専用機器を貸し出し、呼吸の状態や血液中の酸素状態を調べます。
就寝前にご自身で機器を取り付けていただくため、貸出の際に、スタッフから取り扱い方法を説明いたします。就寝前に鼻と指先にセンサーを取り付けていただき、一晩機器をつけたまま、おやすみになってください。朝起床時に取り外し、翌営業日に当院へご返却いただきます。結果は2〜3日程度で説明が可能です。
簡易検査の結果で、精密検査を要すると判断された場合は心電図、脳波なども合わせて測定する『終夜睡眠ポリグラフィー(フルポリソムノグラフ) 』を行います。当院の検査は入院は必要なく、おやすみ前にご自身で機器の取り付けをおこなっていただき、朝起床時に取り外していただきます。
睡眠時無呼吸症候群の診断基準としては1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数AHIが指標となり、AHIが5以上であり、かつ症状を伴う際にSASの診断となります。
<睡眠時無呼吸症候群 重症度分類>
軽症 | 5 ≦ AHI <15 |
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中等症 | 15 ≦ AHI < 30 |
重症 | 30 ≦ AHI |
<睡眠時無呼吸症候群の治療>
AHIが20以上で日中の眠気などを認めるSASでは、経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous posi-tive airway pressure:CPAP)が標準的治療とされています。CPAPはマスクを介して持続的に空気を送ることで、狭くなっている気道を広げる治療法です。
また、下あごを前方に移動させる口腔内装置(マウスピース)を使用して治療することもあります。お子様のSASではアデノイド・口蓋扁桃肥大が原因であることが多く、その際はアデノイド・口蓋扁桃摘出術が有効です。
肥満の方は、減量することで無呼吸の程度が軽減することが多く、食生活や運動などの生活習慣の改善を心がけることが重要です。アルコールは睡眠の質を悪化させるので、晩酌は控えましょう。
当院では各種CPAP機器を取り扱っておりますので、転居に伴い通院先をお探しの方も対応いたしますので、お気軽にご相談ください。